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連載発足から一か月強。相変わらずのパンデミックのせいで外に出る機会も少なかったため、2021年の半分以上が実感も少ないまま過ぎ去ってしまった。しかしながらそもそもライターの生活というのは、自室の中で外界を見つめて自分の頭の中で想像と創造を繰り返す日々なので、例年とあまり体感としては変わりはない気もしている。少なくとも私の場合はそうだ。

とても私的な導入となってしまったが、第一章で取り上げたアイデアである「マイクロ波を遮断するフタ」は、水面下で極めて大きな変化を迎えていた。

これは実際にみん100のinstagramアカウントで実施したユーザーアンケート結果の画像である。

回答者は合計540人。本当に多くの方々がアンケートに協力してくださった。

そして、初回のzoom打ち合わせで懸念された「ワンプレート料理やお弁当を分けて温めたいという人はあまりいないのではないか?」という考えは鮮やかに覆された。というよりも、みん100ユーザーから投稿があったアイデアとそれに賛同してくださったスバルさんの意見に賛成の声があることを裏付ける結果となった。

我々が予想していたよりも多くの人々が、食事を温める際に小さな悩みを積み重ねていたのだ…。

アンケートはさらに深堀りして行われた。

次に回答を募ったのは「別で温めたいと思う食事はお弁当なのか、それともワンプレート物なのか?」という内容。

これにはお弁当が34%、ワンプレート物が20%、そして両方に当てはまるというのが46%。つまり、回答者のほぼ半数がふたつのシーンと用途で同じ悩みや思いを抱えているということが判明した。

次に実施したのはお弁当ユーザー向けのアンケート。

これは少々予想通りではあったが、市販のお弁当を温めるときに分けたいものがある人のほうが多かった。

もともと、コンビニやスーパー、チェーン店の弁当はそれぞれのブランド力を持ち年々美味しさや利便さを各社が追及している印象にあったが、コロナ禍に突入してからは個人経営の飲食店からもテイクアウト商品が展開され人気を博しており、それと比例するように市販の食事を家で温め直すという場面は大幅に増えたといえるだろう。

しかしながら、手作りと市販品の回答者数を比較するとそこまで結果に差はないため、もしかしたらかなり前から「お弁当を分けて温めたい」「レンジでは温めたくないものが同じ容器の中に入っている」という事案は起きていたのかもしれない。そう考えると今回の商品化は「取り残された需要を取り戻す」ことを可能するものであるとも考えられる。

次に実施した「一緒に温めたくないものはどう対処しているか?」という質問には、「よける/別にする」という回答がほとんどだった。

ちなみにライターめいの友人でこの連載の第一章を読んでくれた数人の方々からは「毎日この作業(温めたくないもの別にすること)をするのは本当にめんどくさい、時には憤りを感じる」という生々しい悲痛の叫びを直接LINEで見聞きした。その悲しみに共感する反面、個人的に連絡をくれる友人が自分にもいることに喜びを隠せない自分もいた。友は偉大である。

そしてこれは最後のアンケート文。

我々の今回の核心である「部分的に温めないことが出来る商品は欲しいか?」という問いかけに、492人中464人、94%の人々が「ほしい!」という答えを送ってくれた。

 

この結果を嬉々として担当プランナーである青木氏に伝えたところ、「こんなにニーズがあることを確認できて嬉しいです(^^)」というにこやかな返信をいただいた。

そして既に商品化を実現するための研究にスバルのプランナー陣が取り掛かっていること、またさらにはこの実験が激化していることもほのめかしていた。みん100で長らく参画関係にあり、個別インタビューや打合せで何度もやり取りは重ねているが、青木氏をはじめとする株式会社スバルの底尽きないモノづくり魂にはいつも驚かされる。

確かなニーズが浮き彫りになったこの「マイクロ波を遮断するフタ」は、果たしてどうなるのか。スリリングな展開が待っていることは間違いないだろう。

 

To be continue… 

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