2021年初夏。参画企業である株式会社ショーエイコーポレーションさんとの初のオンライン会議が行われた。

みん100メンバーは京都、ショーエイさんは東京オフィスと大阪オフィス。3つの都市からそれぞれが参加するという、物理的な距離を乗り越えた時間となった。ちなみにみん100メンバーは普段、ほぼすべての業務をリモートで行っており、月に一度だけ対面会議を実施している。そのため、久しぶりに顔を合わせたときのテンションの上がり方は異常である。

さらに今はコロナ禍のため、マスク越しの会話でかつあまり大きな声が出せないため、苦肉の策としてボディーランゲージが追加されることも多くなった。メンバー全員、特に私ライターめいが会議中に笑うとき、椅子から転げ落ちることも少なくはない。

ショーエイさんは包装資材の中でも軟包装と呼ばれる分野(フィルムパッケージ)を中心に企画・製造・販売をおこなっている企業であり、「顧客感動」を企業スローガンとして掲げている。

ショーエイコーポレーション公式ホームページ

ショーエイさんが商品化の声をかけてくれたのはこのふたつのアイデア。

SSサイズの冷凍用チャック袋 by ハイジ さん

シラス、ハンバーグソース、離乳食など、少量で冷凍したいものがあります。
そういう時に、一般的なチャック付ストックバッグはSサイズでも幅15cm角くらいで大きすぎ、ラップを使うには液体はなかなか使いづらいです。A8やB8サイズのチャック付ストックバッグは、食品用では100円ショップで見かけないので、ぜひ作って欲しいです。

一つ目の「Sサイズより小さい冷凍保存用袋」に関しては、「冷凍保存用袋のニーズがあることはわかっているが、SSサイズまでも売れるのかがわからない」といった期待と不安を抱えていたところ、みん100ユーザーからのアイデア投稿を見て我々との商品化着手を検討してくださったとのこと。

まな板シート by にゃ さん

普段生魚や生肉などまな板を汚したくない時に牛乳パックを開いて使ったりしていますが、牛乳パックがない時に、まな板の上に敷いて使える、大きめで包丁が当たってもそうそう切れたりしない頑丈な使い捨てシートが欲しいです。

そして二つ目の「まな板シート」は、「もうすでに他メーカーから既存品が発売されて実績を出しているからこそ、さらに機能性を高めて自社からも商品化したい」との思いが込められていることを教えてくれた。また、「ロールタイプがよいのか一枚ずつ切り離されているほうがよいのかなど、細かい部分のニーズをみん100を通じて知りたい!」とのこと。ここに関しては、他の参画企業からもみん100の最大の魅力として「みん100のアンケートから消費者(ユーザー)の本当の声を聞くことが出来る」「メーカー社内という狭い空間から一気に広い世界のアイデアを知ることができる」という意見をいただいており、その声をまた聞けたことで我々のモチベーションはより一層高まった。

これまでみん100は数々のメーカーさんと商品化を実現してきたが、三都市から(みん100メンバーに至ってはそれぞれの自宅や仕事場から)の話し合いやアイデア共有というのは初の試みとなる。しかしこの一歩を踏み出せたことは、長距離移動や他府県との交流に制限がかかった今のコロナ禍の希望の一筋であり、今後のみん100や参画企業にとっても新たな挑戦となる予感がしている。この光の歩みがどのような姿に帰結するのか、ぜひ見逃さないでほしい。

 

To be continue…